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ほんとにおもしろいことは竹筒の中に
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斎藤美奈子『趣味は読書。』を読み終えた。
"ベストセラーといわれている本を読んでその内容を報告してくれる"本である。もちろんそこには皮肉たっぷり。

この本で取り上げられる"ベストセラー"の主な読者は、齋藤美奈子曰く「善良な読者」。善良な読者とは…
「趣味は何ですか?」と問われたら、「はい、読書です」と明るく答える。履歴書の「趣味」の欄にも「読書」と書き、「本を読むのが唯一の楽しみで」と臆せず自己紹介する。「本には金を惜しまない」ことをちょっとした誇りとし、当然、書店の新刊書コーナーにもこまめに通う。

前半は私と合致しているけれど、本にも金を惜しむ点で、書店より図書館に行く点で、私は「善良な読者」とは一線を画す(一線を画していると思いたい)。

この本の中で取り上げられている書籍のうち小説は1/4分以下(全41冊中『ハリー・ポッター』も含めて8冊)で、実用書が多い(つまり実用書のほうがベストセラになりやすいってか)。私が読んだことのある本は『朗読者』『プラトニック・セックス』『永遠の仔』『模倣犯』『海辺のカフカ』『五体不満足』『だから、あなたも生きぬいて』だった(おもしろかったとは言ってませんから!)。
読んだことのない書籍も、大半はそのタイトルを聞いたことがあって、なんとなく内容を知っている(つもりでいる)もの多数(さすがベストセラ!!例『大河の一滴』『鉄道員』『「みにくいあひるの子」だった私』『買ってはいけない』『金持ち父さん 貧乏父さん』『世界がもし100人の村だったら』―以上各章から1冊ずつ挙げてみました)。

感想:齋藤美奈子の見方考え方はやっぱりおもしろい―私がなんとなくいけ好かないと感じる本(ベストセラ)たちをばっさばっさと軽快な言葉で斬ってくれる―
ので、もっと小説に偏った(私の好みという意味)書評本のほうがええわ~(その点で『文学的商品学』はそれを満たしていた)。でも彼女自身はエンタテイメント系小説は苦手らしい。
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