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ほんとにおもしろいことは竹筒の中に
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今日は野外調査、完遂できず。
校舎を挟んで反対側には見に行けず。
//** 私は方角音痴で、東西南北を把握するのが不得手 **//
何故か。



昨日発見した営巣中の竹筒に、餌が詰め込まれているのを発見。
そして、どうやら2セル目の様子。
1セル目(そして1卵目)に与えられた餌をはからなければ!
ん?卵が見当たらない?
蚊が飛び回る中、立ち止まって、よく見ると、ちゃんとあった。
通常は糸のようなもので、竹筒に吊るされているのだが、1セル目の卵は切れてしまったようで、餌の中に埋もれていた。

竹筒を実験室に持って帰る。
卵は避けて、餌の重量を測る。
計り終えて、数も数え終えて、餌を竹筒に戻す。
卵を入れた容器を傾けて、そーっと竹筒に戻そうとする。
あ、落ちた。
机の上に卵が落ちてしまった。危ない危ない。
筆で卵を転がしながら、机の端っこまで寄せて、再び容器に入れようと、

あ。
落ちた。

……

ゆ、ゆかにオチタ・

床に落ちてしまった〜〜〜ッ

そろーっと椅子から離れ、次に足を置く場所に卵がないことを確認し、次に手を置く場所に卵がないことを確認し、卵を探し始めた。
じーっと見る。じーっと。

卵は白:黄が8:2くらいの色で、3mmくらいの細長い楕円形。
決して見つからないものではない。
目を凝らして探す。探す。

ちょうどY先生が実験室にいらっしゃってH先輩と研究の話をされていたのだが、私がはいつくばって床を凝視している様を見て「Fさん何か落としたの?」と聞かれた。まぁ普通聞くでしょう。気になるでしょう。スルーできないでしょう。
「たまごを、、おとしてしまったんです。。」

まず先生は虫眼鏡を渡してくれた。先生もしばらく一緒に探してくれたが、私自身がその状況にいたたまれなさを感じ、先生も一旦研究室に戻られた。1人になったあとは、他人の目を気にせず、床に顔を近づけたりとみだらな(違う)姿勢。
といっても、実験室にはH先輩とKaくんがいるわけで、恥ずかしいのだが、この際そういうことを言っている場合ではない。
久しぶりに得られた卵なのだ。

ただ、床のタイル単位でここはナシ、ここもナシ、が続くと、消えてしまったような気がして、いっそ潰れた状態でもいいから、とにかく在ったことだけでも知りたいと思い、ほうきで掃き始めた。

「そんなんして大丈夫なん?」とH先輩に言われたが、「もう。。あったことだけでもわかれば…諦めがつく」と荒んだ返事しか出来ない。

Y先生が再び登場し、そうなると諦めている様子を見せるのもなんなので、再び私も頑張る。
Kaくんが「何を落としたんですか」と聞いてきて、
「いのちをおとしてしまいました」と答える私。

ただ、あまりに見つかる気配がないので(気配とかそういう問題ではないのだが)私は申し訳なくなってくる。Kaくんも傍に寄ってきて、床を探してくれる。
相手が好んで探してくださっているのなら構わないが、引くに引けない思いをされているのなら、それは私の望むところではない。

先生は卵を実際にご覧になっていないので、形状をきちんと把握されているわけではない。
「あれは?」「これは?」とゴミを指して私に聞いてこられる。
イスを持ち上げてみる―もちろん細心の注意を払って。
衣服についていないか自分でTシャツ、ジーンズを注視する。一応女子なので、先生らに見てもらうのは憚られる。

で、何度目かの先生の「あれは?」
卵が落ちて転がるにしては離れている気がしたのだが、それが、卵だった。
「あれですぅーーー」
「よかったぁあ」感極まるよ、ほんとに。
カタチあるものなのだから、あってしかるべきなのだが、でも本当に見つかるとそれは奇跡のような気がしてくる。

あとは、その卵を回収して、竹筒に戻すだけ。
う。
このように迷惑をかけて、時間を割いて、ようやく見つけた卵を、どうやって回収しようか。
先生にお願いしたかったのだが、
「そこまで面倒みれないよ」とばっさり。
濡れた筆にくっつけて、なんとか床から回収できた。
そして、竹筒に戻す…筆から離れてくれない。
ううう、緊張するぅ。壊すわけにはいかない。いつにも増して、壊すわけにはいかない。
は、なれた。あーふーよかった。
「できました…スイマセンでした。ごめんなさい」
平謝りに謝って、竹筒を元に戻しに再び野外へ。
30分以上竹筒を外していたので、親ハチが“ない?!”と戸惑って飛び回っている可能性もあったのだが、その姿は見えず。
そう、30分以上も私は卵探しをしていたのです。30分以上も私のミスにゼミ生・Y先生はつきあってくれたのです(一緒に探していたのが30分以上というわけではなくても、気になる/どう振る舞っていいのか困るという状況につきあってくれていた)。

私は今日の出来事を通して、何事も諦めてはいけないということを学びました
…という解釈も出来なくはない。
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