ほんとにおもしろいことは竹筒の中に
桐野夏生の『グロテスク』2度目。
この中に出てくる佐藤和恵って似ている、私に。 佐藤和恵の努力家で優秀・高学歴という点を除いて、だけど。言動とか思考回路とか、変人ぶりが…。 「男は若い女を相手にしたいの」(「容貌は関係なく」に続く) 容貌も今ひとつですでに若さを失いつつある私(年齢というより見た目年齢)はどんどん遠ざかっていくよ。からだ目当てじゃない男性とめぐり合えますように(でも私の心も相当質が悪いからなあ) 『娼婦になりたいと思ったことのある女は、大勢いるはずだ。自分に商品価値があるのなら、せめて高いうちに売って金を儲けたいと考える者。性なんて何の意味もないのだということを、自分の肉体で確かめたい者。自分なんかちっぽけでつまらない存在だと卑下するあまり、男の役に立つことで自己を確認したいと思う者。荒々しい自己破壊衝動に駆られる者。あるいは、人助けの精神。…(略)』 桐野夏生は、どうしてこう人間の悪意を描かせるとうまいんでしょう。病んだ人間の描写がすごくうまい。実際に病んでいる人間はここまで冷静に表現できない。だからすごい PR |
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